2018年1月17日水曜日

冬のプチゼミが始まります

2018年のセンター試験が終わりました。社会の問題で「ムーミンが北欧の何処の国のキャラクターか?」という問題が出ていて「そんな知識、若い連中は知らないぞ」と大騒ぎになりましたが、若者が知らないけど必要な知識なんて、この世にはたくさんあります。これは無理筋の批判というものでしょう。

たしかに、TVなどで放映していたのは昔のことですが、ムーミンは『クマのプーさん』と同様に、すでに世界に知られた元祖「ゆるキャラ」なので、そのTV放映を直接見た世代限定というものでもありません。

そういえば、皆「ムーミン」のことぱかりワアワア言っていたいたけど、それと一緒に出題されていた『ニルスの不思議な旅』については、誰も触れていません。こちらは、大人でも知らないのでしょうね。

これも、北欧では超有名なストーリーで、私は子どもの時「子ども世界文学全集」で読んでいます。ニルスという少年が、鳥(白鳥だったかな?)の背中に乗って世界を回るというお話しです。

面白かったですね。「子ども世界文学全集」にあるのは抄訳だったので「全部読みたいから完全版を買ってくれ」と父親にねだったのですが、残念ながら見つからなかった。それに比べれば、ムーミン」のことは皆触れているので、まだ名が知られている方に入っているわけです。「そんなの知らない」と、しらばっくれるわけにはいかないはずです。

後は、ヴァイキングはノールウェー発祥という基本知識さえあれば、すらっと正答が出せる。あるいは、フィンランドがアジア系という知識があれば、言葉もスウェーデン・ノールウェーと違うはず、という推論も働く。ヒントは十分すぎるほどで、地理Bの範囲内という大学入試センターの説明は妥当でしょう。

「試験」というと、皆神経過敏になり、あれこれ文句を付けたがるものですが、たいていの場合は、そういうクレームは正当ではありません。前に、このBlogでも指摘した2013年の小林秀雄の文章にしても「論理的でない」と評判は散々でしたが、vocabowの受講生に解かせてみたら「最初はちよっと読みにくいけど、根拠はバッチリなので解きやすかった」と。ちゃんとした訓練を受ければ、そうなるのです。

さて、国語は私の分野の一つなので、今年もざっと見てみましたが、素直な易しい問題でした。現代文の選択肢は、あまり迷うことがないし、古文は本居宣長の有名な文章の、超有名な箇所。センター試験の古文は知らない文章が出題されることが多く、「へえ、こんなのがあったの?」と感心することが多いのだけど、これなら、私も読んだことがある。ちょっと拍子抜けでした。受講生も「易しかった」と言っていました。

さて、これが終わったら、いよいよ二次試験。vocabowでは「慶應・難関大 小論文 冬のプチゼミ」が始まります。この講座は、小論文の本質的な解き方を教えてくれる、というので人気があり、ときには、大学院生とか編集者とか、いわゆる大人も「文章の腕を上げる良い機会だから」と参加することがあります。文章能力は世代と関係ありません。今年も、大学受験生のみならず、そういう方も参加して、刺激的な講座になるはずです。

遠方に住んでいる方は、スカイプでも教室で参加する方と同料金で参加できます。スカイプのアカウントをお持ちでない方も簡単にとれるし、講師の前にカメラを置くので、教室にいるのと、ほとんど変わりない状態で、受講できます。文明の利器は大したものです。

今までに、九州や関西など遠方に住んでいても、スカイプ受講して合格した方が既に出ているので、その効果は証明済みです。講師の方も、スカイプ受講に慣れているので、ほとんどストレスは感じないはずです。心配なさらないで、ぜひ、ご参加下さい。きっと、あなたの文章力は飛躍的に上がるはずです。

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